上司や同僚から見た「辞める人」への本音|罪悪感を手放すために

コラム

休職・退職を考えている時、多くの人が気にするのが「周りにどう思われるか」ではないでしょうか。今回は少し視点を変えて、上司や同僚として「辞めていく人」を見てきた立場の声も交えながら、その本音について考えてみます。

「迷惑をかける」という思い込み

休職・退職を考え始めると、真っ先に頭をよぎるのが「自分が抜けたら周りに迷惑がかかる」という罪悪感です。私自身、休職を切り出す前は「自分がいなくなったらチームが回らなくなるのでは」と本気で悩んでいました。

ですが後になって元同僚や、他の職場で管理職をしている知人から話を聞くと、印象はだいぶ違っていました。多くの職場では、一人が抜けることを前提にした業務の引き継ぎや調整は、程度の差こそあれ「起こりうること」として扱われているケースが多く、本人が思うほど「あなただから困る」という個人攻撃的な受け止め方をされていないことが多いようです。

上司・同僚が実際に感じていること

知人の管理職いわく、部下が体調不良で休職・退職を申し出た時に一番強く感じるのは、「もっと早く気づいてあげられなかったのか」という後悔だそうです。責める気持ちよりも、自分のマネジメントが足りなかったのではという自責の念のほうが先に来る、という話は印象的でした。

同僚の立場からも、「辞めるなんて」と冷たく見る人ばかりではありません。むしろ「あそこまで無理して働いていたのか」と、休職・退職を機に相手の頑張りに気づかされる、という声も聞きます。もちろん職場によって温度差はありますし、心無い反応をする人がゼロとは言えませんが、「辞める=裏切り」という受け止め方は、実際にはそこまで多数派ではないというのが、複数の職場経験者から聞いた率直な感想でした。

それでも罪悪感が消えない理由

頭では「そこまで気にしなくていい」とわかっていても、実際に休職・退職を切り出す段階になると罪悪感は簡単には消えません。それは、体調を崩すほど真面目に、責任感を持って仕事に向き合ってきた証でもあると思います。適応障害になる人の多くが、周囲への配慮や責任感が人一倍強いタイプだとよく言われますが、まさにその性質が、辞める場面でも「迷惑をかけたくない」という強い自責につながっているのだと思います。

自分の体調を優先していい、という考え方

職場は、あなたが倒れてまで守るべき場所ではありません。厳しい言い方かもしれませんが、あなたが休職・退職しても、業務は何らかの形で回っていきます。一方で、あなたの心と体は、壊れてしまえば取り戻すのに何年もかかることがあります。

もし今、「辞めたら周りにどう思われるだろう」と悩んでいる方がいたら、周囲の本音は、あなたが想像しているよりもずっと冷静で、あなたの体調を心配している人の方が多いかもしれない、ということを少し頭の片隅に置いてみてください。それでも罪悪感が消えないなら、それは、あなたがこれまで真剣に仕事と向き合ってきた証拠なのだと思います。

「逃げる」ことへの罪悪感との向き合い方はこちらの記事で、上司への休職の伝え方については休職を会社にどう伝える?上司への切り出し方とメール・電話の例文で詳しく解説しています。

にげキャリ編集部

実際にパワハラを理由とした休職・退職を経験し、失業保険や職業訓練などの制度を自分で調べながら次のキャリアへ進んだ経験をもとに、「逃げてもいいキャリア論」を運営しています。プライバシー保護のため個人が特定される情報は非公開としていますが、記事の内容はできるだけ公的な一次情報を確認したうえで発信しています。

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